誰もが宇宙をキーワードに新たなビジネスを創る「宇宙ビジネス」推進のためのプラットフォーム。
誰もが気軽に利用でき、また政府施策とも連携した支援機能の実現。
課題
宇宙利用のためのビジネスプラットフォームを創る
2008年に、政府で宇宙基本法が制定されたのを機に、宇宙政策は国主体の研究開発から宇宙利用に大きく舵を切り、個人や一般企業など民間による宇宙利用の拡大へとシフトしてきました。衛星データをビッグデータのひとつとして様々な事業領域でのソリューション提供につなげることや、精密な位置情報を取得して地図アプリに表示するのも、宇宙利用のひとつです。自動運転や3次元地図など宇宙空間で取得した情報は日常のさまざまなシーンに使われています。
このような環境変化を踏まえて、一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構(以下J-spacesystems)では、同機構が保有する宇宙システム開発から衛星データの解析・提供までの幅広い知見やネットワークを活かして、宇宙利用により新しくビジネスを興して経済に 活 気 を も た ら す方 々 を お 手 伝 い し よ う と「宇 宙 ビ ジ ネ ス コ ー ト」を立ち上げました。クリエイティブホープは、本プロジェクトにおいて、基本戦略構築から参画しました。
解決策
認識相違によるコミュニケーションロスの解消
大きな課題は、政府や宇宙業界の方々が伝える「宇宙利用」という言葉と、非宇宙業界の考える「宇宙利用」の認識の相違です。J-spacesystems様自身が持つ、人的・知的リソースは、非常に多様でしたが、多様がゆえに自身ではその価値を認識しにくいというのも課題のひとつでした。その財産を活かし、ターゲットに向けて適切にアプローチしていくコミュニケーションを、クリエイティブホープが設計。宇宙業界に精通している専門家と、今回のターゲットである非宇宙業界の企業との、認識、言語、常識といった、コミュニケーションギャップを埋めることが必要でした。
まず、ビジネスアイデア創出から事業化までワンストップでサポートする体制を構築。組織に在籍するさまざまな分野の専門家が、寄せられたアイデアの実現をサポートする体制を作りました。経営・技術に精通した専門家が、民間のアイデアをブラッシュアップして、ビジネス化を支援する仕組みです。また、宇宙利用についての理解を深めるための取材活動やコンテンツの開設。コンテンツを通して、イベント参加やビジネスマッチングの機会を提供するなどの施策を展開し、興味層を実際に参画させるまでの顧客を発掘・発見する流れをつくりました。
結果
マーケットプレースの拡大、政府施策の宇宙ビジネス支援窓口としての機能を実現
現在、宇宙ビジネスコートでは、内閣府宇宙開発戦略推進事務局・経済産業省が展開する「宇宙」をキーワードに、新産業・サービス創出に関心をもつ企業・個人・団体等が参加するネットワーキング組織『スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク(略称S-NET)』と連携し、その活動を支援するとともに、宇宙ビジネス相談窓口を担っています。(参考資料:https://www8.cao.go.jp/space/policy/pdf/package.pdf)
政府では、今後も宇宙ビジネスの拡大を推進していく方針で、様々な宇宙利用の拡大のための仕組みつくりを進めています。門戸が広がるにつれて、具体的にビジネス展開する上の課題も多数出てくることが予想されます。新たなビジネスを生み出すには、実際のビジネス創出まで伴走することができる機関・機能が求められます。現在、「宇宙ビジネスコート」では、政府施策との役割・機能分担を図りながら、民間での宇宙ビジネス創出に伴走し、お手伝いするプラットフォームとして活動しています。
【一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構について】
一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構
〒105-0011 東京都港区芝公園三丁目5番8号機械振興会館3階
TEL:03-6809-1410(代表)
URL: https://ssl.jspacesystems.or.jp/